地域課題を幸畑団地の景観から探る/社会学部「社会調査実習」

青森大学社会学部が3年生向けに開講している「社会調査実習」(選択科目、担当・櫛引素夫教授)の授業が本年度もスタートしました。4月17日の第2回の授業では、大学を取り囲む幸畑団地の「まちあるき」を行い、景観から地域課題のヒントをつかむ方法、団地の現状などについて理解を深めました。

社会調査実習は、社会学部で取得できる資格の一つ「社会調査士」に必須の科目で、最終関門と位置付けられています。社会調査を企画して実施し、結果を報告書にまとめ、さらには報告会を開くプロセスを体験します。

この実習は、青森大学が2013年度にスタートさせた、交流をベースに教育・研究・地域貢献を一体化して進める「幸畑プロジェクト」の受け皿ともなっています。これまで、幸畑団地に移住してきた人たちの意識、新型コロナウイルス感染症拡大の中でも行われていた地域づくり活動、「幸畑ねぶた」の運営などをテーマに、多くの知見を蓄積し、地域に還元してきました。2018年と2023年には団地全域の空き家調査も実施。これらの主要な成果は学会でも報告しています。

「まちあるき」には今年の履修者9人全員が参加し、商店や飲食店の名残をとどめた住居、立ち並ぶ新築住宅、散在する空き家などを観察しながら、フィールドワークの大切さを学びました。また、幸畑団地まちづくり協議会の張山英和・事務局長と歓談しました。

学生たちからは「幸畑に住んで3年になるが、知らなかったことが多いとわかり、勉強になった。いろいろな視点でまちを見ていきたい」「自分自身の知らない幸畑の一面を知ることができた」「もう少し空き家を見てみたいと思った」といった感想が聞かれました。

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