青森大学SDGs研究センターは「火の文明学」勉強会をスタートさせました。「2050年の温室効果ガスの排出ゼロ」を目指す脱炭素社会における「火」の文化的・社会的位置づけについて、各分野の専門家や実践者を交えながら広く学び合う機会を提供しています。
第1回の勉強会として5月28日、「いのちと火 日本神話から始めて」をテーマに、野辺地八幡宮宮司の林亨(はやし・とおる)氏を講師にお迎えしました。古事記から見たイザナギ・イザナミ神話で登場する火の役割や、日本人の衣食住における古くから伝わる火の深い関わり合いなど、現代人の生活に解け込んだ神話における火の位置づけついてお話いただきました(青森県神社庁のご協力をいただきました)。
会場の青森大学6号館 622教室には、青森市内の方々や学生、教職員など20人が集まったほか、オンラインでも島根県から青森県の社会人10名が参加しました。
また、終了後は実際にキャンパス中庭で焚き火を囲み、林亨氏とディスカッションする場を設けました。参加者からは「日本で古くから伝わる火の意味合いについて触れる事ができて良かった」「火ってなんかいいよね」といった声がありました。
第二回「火の文明学」は「人類の進化と火」をテーマに、先史人類学・骨考古学の専門家である鵜澤 和宏(うざわ・かずひろ)先生を講師にお迎えします。
先史人類集団の環境適応と文化進化に関する考古学調査のデータから、人類進化と火の関係を考ます。詳細は以下の通りです。皆さまのご参加をお待ちしております。
<詳細>
■テーマ:「人類の進化と火」
■内 容:アフリカで人類が誕生して700万年がたった。その長い時間のどこかで人類は火を手に入れ、自在に使う方法を身につけた。それはいつのことだったのか。考古学調査のデータから人類進化と火の関係を考える。
■講 師:東亜大学副学長 先史人類学・骨考古学者 鵜沢和宏教授
■日 時:6月25日(金) 16:20~17:50
■形 式:Zoomによるリモート参加