初の「青函みらい会議」、青森大学生が聴講

東北財務局青森財務事務所と北海道財務局函館財務事務所が6月11日、初の「青函みらい会議」をオンラインで開催しました。「縄文時代から学ぶSDGsと地方創生~Withコロナ時代の青函みらい像~」をテーマに、青森大学社会学部の櫛引素夫教授ら、青函4人のパネリストが「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録の意義や観光振興とのつながりを議論しました。青森大学生らが青森財務事務所で会議の様子を聴講し、同事務所の業務に理解を深めました。その様子が、6月12日の東奥日報朝刊で報じられました。

両財務事務所は北海道新幹線開業を契機として、2015年度から5回、「青函地域経済活性化フォーラム」を開催し、津軽海峡を挟んだ両地域の現状と課題、可能性を検証してきました。全国でも、財務事務所が合同で、しかも財務局のエリアを越えて連携する例は珍しいそうです。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年度はフォーラムを休止しましたが、2021年度にはコロナ禍に対応した、オンラインの「青函みらい会議」として再スタートしました。

青森大学は青森財務事務所と連携し、財政に関する講演会やイベントを企画してきました。特に2020年度はRESAS(地域経済分析システム)をめぐる勉強会とミニ・プレゼン大会を開催するなど、協力関係が深まっています。今回の青函みらい会議では、授業を通じて学生たちに参観を呼びかけ、沼田郷・社会連携センター長や学生など約10人が聴講しました。このうち5人は、財務事務所の業務に理解を深めるため、報道陣向けに同事務所内に開設された会場で、スクリーンに映し出されたパネルディスカッションの様子を見学しました。

パネルディスカッションでは、「縄文時代には持続可能性など見習うべき点が多い」、「各遺跡の一斉イベントを開催してはどうか」、「世界から誘客を計るべきだ」、「若い世代の交流をまだまだ進められる」といった意見が出ました。

学生たちは普段、オンライン授業に慣れていますが、国の出先機関が主催するオンライン・イベントの参加は、ほとんどの学生が初めてでした。オンラインで聴講した社会学部2年の工藤瑞希君は「SDGs(持続可能な開発目標)のことは知っていたが、縄文文化と結びつける視点はなかったので、とても勉強になった」と感想を口にしました。

また、会場へ出向いた学生のうち、縄文文化に関心があるという社会学部1年の鈴木流由(りゅう)君は「縄文遺跡の活用法にさまざまな可能性があることが理解できた」、同4年の一戸耕太君は「縄文から学ぶべき持続可能性と。世界遺産登録からの進展について未来志向のディスカッションが勉強になった」と語りました。同1年の工藤康晴(こうせい)君は「皆さんが時間通りに会場を設営し、運営していく様子が興味深かった。記者会見も見ることができて勉強になった」と話していました。ソフトウェア情報学部4年の小笠原一真君は「運営の仕方などが大変参考になった。来年は、青函の学生同士の対談なども実施してはどうか」と提案しました。

青森財務事務所で「青函みらい会議」を聴講する青森大学生ら
パネルディスカッションで発言する櫛引教授
あいさつする田中賢次・青森財務事務所長
田中所長(右端)と懇談する青森大学生ら

★画像は青森財務事務所提供

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