17 あけましておめでとうございます

 皆様あけましておめでとうございます。高校サッカーは見事、準優勝、銀メダルを獲得しました。優勝候補筆頭と言われ続け、大きなプレッシャーのもと最後まで勝ち進んだのは立派でした。決勝戦は攻防相譲らず、力のこもった試合でした。PK戦で負けたのは少し心残りですが、これも勝負です。高校生たちの熱い戦いに「あっぱれ」をあげたい。
 コロナ禍で試合会場には行かれませんでしたが、これも今年の特徴です。昨年は5万6,000人も入った決勝戦でしたが、今年は無観客でした。折しも首都圏は厳戒体制、青森は大雪。異常なことが続く年明けです。
 でもコロナはいつか終わる。ワクチンができるでしょうし、医療体制が整ってくれば、日本にも世界にも平和が訪れてくるでしょう。それまでの間、私たち市民一人ひとりの自覚が必要です。そして苦しくても負けない精神力です。やがて雪もやんで春が来るでしょう。朝の来ない夜はない、と言われます。ここは一つ踏んばりどころです。コロナにも豪雪にも負けない気概を持たなくてはいけません。
 なかなか動きが取れない今、立ち止まって、じっと考えてみましょう。コロナ後の世界はどう変わるのだろうか、デジタル化はどこまで進むか。企業はどんな会社が伸びていくのだろうか。高校の勉強は何が重要になってくるのだろうか。大学はどうか。いろいろ考えなくてはならないことが浮かんできます。そんなことを整理する良い機会だととらえたい。
 戦後、日本中がお金めがけて突っ走ってきたことへの反省が必要かもしれません。もっと地に足をつけた生き方が必要だったのではないか、と思います。お金がほしい。そのために良い企業に就職する。そのために良い学校に入る。その連鎖が記憶力中心の偏差値教育を呼び込んだのではないか。その結果、危機には自分のことしか考えない人間を生み出し、企業も役所も世界に後れを取ってしまってるのではないか。挑戦することを忘れる日本人を生み出してきてしまったのではないだろうか。ここらで一度立ち止まって考えてみよう、とそんな機会を神様が与えているのかもしれません。
 これからの世の中は女性の活躍、人間の多様性、縦割りの排除などが必要となってくるに違いない。地域社会に活力が戻る可能性がある。文部科学省も遅まきながら「脱偏差値」を掲げ始めました。これまでの延長上の世界ではなくなるはずです。社会の常識が変わり、学校という学校はすべて変化し続けるに違いない。
 行く先はまだ霧に包まれています。霧を晴らすのは知的努力です。考え、勉強し、時代を読み解くことが求められます。そして何より、やる気、というか、熱意、情熱といったものが求められるようになるでしょう。今ある自分の境遇に文句ばかり言っていても発展はありません。どうすればよくなるか、課題を解決できるか、前向きな態度が必要な時です。
 2021年度は青森山田学園の園児、生徒、学生、教職員がみなそろって肩を組み、ねぶたを担ぎ、学園を担いで進みたい。牛のように、ゆっくりだが着実に、そして真っすぐ歩いていきたいですね。

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