09 コロナ後と5Gの時代①

 コロナが猛威を振るい、世の中が大きく変化しています。人が密集する大都会より自然豊かな広い地域に住みたい、という人が増えている。テレワークが広まり、5Gの時代が目の前に迫ってきています。こういった世の中の大きな変革期において、私たちはどう振舞えばいいのか、どう進路を取ればいいのか、頭が痛いところです。今回の話題は幅が広く奥が深いため、何回かに分けて書きたいと思い、今回を①としました。

 まず、コロナ後です。第2波の行方が心配ですが、いずれは終息に向かうでしょう。しかし、その後の世界は大きく変わると思います。その兆候を示すものとして、6月に行われた内閣府の「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」の調査結果があります。
 全国約1万人に対するインターネット調査です。まずテレワークについて、全国では34.6%が経験し、首都圏では55.5%でした。東京23区では通勤時間が減った人は56%、地方圏では27.9%です。これに対し、通勤時間は減った今の状況が良いという人は、23区で72.7%、地方圏でも70.9%に達しました。
 仕事と生活でどちらを優先するようになったか、地方移住への関心、職業選択への関心などについては、テレワーク経験者は未経験者に比べ、それぞれ2倍程度の率で積極的でした。中でも20歳代の地方移住の関心は、東京23区では「高くなった」と「やや高くなった」を合わせると35.4%になりました。多くの人が地方移住を考え始めていることが分かります。
 家族と過ごす時間については、コロナ禍においては70.3%が「増えた」と回答し、「この状態を続けたい」という人が81.9%に達しました。また、大学、大学院生でオンライン授業を受講したのは全国で95.4%、同じく高校生は50%でした。
 テレワークは、はじめはだれもが信用していませんでしたが、実際にやってみると案外良かった、という人が多いのです。いや、やってみて初めて有効性が認識できたのかもしれません。もっと早くやってみたら良かったのに、と思います。
 そして、その効果というか影響は大きかった。まず、通勤にかける時間の無駄に気が付いた。特に首都圏に住む人たちにその傾向が強い。そして日本中で、家族と一緒にいる時間の大切さに気が付いた。その結果、だれもが大都会より地方の方が住みやすいことに気が付いたのです。
 これに情報通信革命が加われば、日本は大きく変わり始めるでしょう。

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