新幹線フォーラムで北陸・敦賀延伸の影響と北海道・札幌延伸の行方を報告

新幹線フォーラム「北陸・福井開業から北海道・札幌延伸へ-青函圏で課題と未来を考える」が1月18日(土)、青森市のあおもりスタートアップセンターで開催されました。あおもり新幹線研究連絡会と青森大学櫛引研究室が主催、青森大学付属総合研究所と青森大学社会連携センターが共催しました。

フォーラムは、2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸・福井開業が地域にもたらした変化や、敦賀市と青森県のつながり、北海道新幹線の札幌延伸の行方を探る、青森学術文化振興財団の令和6年度助成事業「「北海道新幹線・札幌延伸への準備および北陸との協働-青函エリア発『新幹線学』構築の試みと提言(2)」の成果報告のため開かれました。青森市などから来場した行政・経済関係者、大学研究者約15人に加え、北海道、福井県、鹿児島県などから約20人のオンライン参加がありました。

沼田郷・青森大学付属総合研究所長と研究会のメンバーである青森中央学院大学・竹内紀人教授のメッセージ紹介に続いて、青森大学社会学部の櫛引素夫教授が「北海道新幹線・札幌延伸が延期されることになり、その影響を視野に入れながら、『青森県人口100万人割れ時代』に向け、北陸新幹線沿線が地域にもたらす変化と北陸から学ぶべきことを考えたい」と趣旨説明しました。

青森大学付属総合研究所の村上亜弥客員研究員(青森市)は、敦賀市の歴史普及活動をテーマに11月実施した調査の結果について、民間と行政の協力による「気比史学会」の活動、「鉄道と港」によるまちづくりを中心に説明し、「青森開港400年や青森まちづくり400年の参考になる」と強調しました。また、同市の氣比神宮の大鳥居が、津軽の木材でつくられたという説があることを紹介しました。

福井県立大学の前田陽次郎教授は、福井県と大阪・名古屋を結ぶ交通網の変化について、バス・鉄道の競争力と料金をベースに解説したほか、札幌延伸に向けて、「青森市が北海道・東北の中心として、人を集めることを考えるべき」と提起しました。

また、青森大学付属総合研究所の永澤大樹客員研究員(函館市)は、コロナ禍を経て復調している北海道新幹線の利用動向、札幌延伸の行方、そして函館市長が掲げている北海道新幹線の函館駅乗り入れ構想について解説しました。

このほか、櫛引教授が2024年9月、敦賀市民を対象に実施したアンケート結果の概要について、「前年の調査に比べて、新幹線開業を歓迎し、地域にポジティブな効果が及んでいると評価している市民が多い」などと報告しました。

あおもり新幹線研究連絡会は青森大学・櫛引研究室が事務局を務め、青森大学、青森中央学院大学、福井県立大学の研究者らで構成しています。

青森大学 広報室
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