新年明けましておめでとうございます。
新年を迎えるにあたり、皆様には新たな希望とともに、今年一年のスタートを切られていることと存じます。
昨年は、気候変動による異常気象や持続可能な社会を目指したエネルギー転換の必要性が、現実の課題として注目されました。また、AIや生成モデル技術の急速な進化が、労働や教育、倫理観を含む社会全体に大きな変化をもたらしました。こうした変化は、日常生活のみならず、大学教育にも柔軟な対応を求めています。
本年も多くの課題が予想される中、青森大学では、変化する社会に適応する力を養う教育を通じて、学生の皆さんが社会課題を主体的に捉え、自分なりの解決策を考える力を育み、地域や世界と協働する能力を身につけることを目指します。
このような取り組みの一環として、ソフトウェア情報学部が文部科学省に申請していた情報工学教育の強化を目指す新規事業が採択されました。本事業では、ビジネス課題、社会問題、環境問題、健康課題の解決を目指し、ソフトウェア情報学部では情報工学の専門知識に加え、経営学、社会学、健康科学などを統合的に学べる21世紀型の教育コース 「インターフェース・コース」を創設します。
この新たなコースにより、全学部の学生は、教養レベルの「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」に加え、社会課題解決型の専門教育を受講することが可能になります。情報工学士の取得はソフトウェア情報学部の学生が対象ですが、他学部の学生もインターフェース関連の専門科目を履修でき、各自の専門領域にデジタルトランスフォーメーション（DX）を応用する力を養うことが期待されます。さらに、地域自治体や企業との連携を強化し、実社会の課題に取り組む実務的な学びを提供することで、教育の効果を一層高めてまいります。
これらの取り組みを通じて、本学は地域振興に寄与し、青森・むつ・東京の各拠点で地域の未来を担う人材を育成する存在を目指します。青森大学は、地域社会の未来をより明るくするため、教育の質を向上させ続けてまいります。
最後に、皆様にとって新しい年が充実し、実り多い一年となることを心よりお祈り申し上げます。
令和 7年元旦
青森大学学長
澁谷 泰秀
