東北新幹線全線開通・新青森開業10周年 第2回オンライン・フォーラムを開催しました

東北新幹線全線開通・新青森開業10周年を迎え、本学社会学部の櫛引研究室と、あおもり創生パートナーズ株式会社・青森商工会議所・櫛引研究室でつくる「あおもり新幹線研究連絡会」は12月4日、「東北新幹線は何を変えたか コロナ時代にどう変わるか」をテーマに、オンライン・フォーラムを開催しました。
社会学部の櫛引素夫教授および竹内紀人氏(あおもり創生パートナーズ株式会社専務取締役)による提起に加え、永澤大樹氏(青森大学付属総合研究所客員研究員・函館市)および大谷友男氏(九州経済調査協会・福岡市)をお迎えしクロストークを行いました。
櫛引教授は、東北新幹線の利用者推移などを示しながら「東北新幹線は大きな恩恵をもたらしているが、その影響の全容はまだ確認し切れていない。巨額の建設費の返済が今後も続く中、より適切な調査法と活用法を追求していく必要がある」と指摘しました。また、竹内氏は「青森県は人口減少に見舞われているにもかかわらず、生産性は向上しており、新幹線の効果は大きい。リモートの普及や往来と対面の新たな価値、交流人口や関係人口など、コロナ時代の向き合い方を考えていく必要がある」と述べました。
永澤氏は、企業が納めた法人税から、新幹線がもたらした経済的効果を検討する手法を紹介しながら「2031年春には北海道新幹線の札幌延伸が控える。最高速度の向上は、青森県や北東北にも多大な恩恵をもたらす」と強調しました。また、大谷氏は九州新幹線は東京につながっていないこと、JR九州の本社が地元にあることなど、東北新幹線との相違点を挙げた上で、「開業1年目は新幹線効果がわかりやすく現れたが、時間が経過すればするほど影響する変数が増え、どこまで新幹線の影響か判別が難しくなる。動向を継続的にフォローする主体も少ない」と課題を分析しました。
フォーラムには青森県内をはじめ北海道、首都圏、北陸、九州など全国から約50名の方々にご参加いただきました。
参加者からは「全国各地の新幹線事情を相対的に見ることができました。新たな視点を得られました。大変有意義な時間となりました」などのコメントがありました。
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