NHK青森放送局による「災害・防災とメディア」の特別授業が、12月前半の2週間にわたり、青森大学の2つの授業で行われました。防災放送のポイントと防災アプリの使い方、さらには新たな職員採用の仕組みについて講話する、全国でも例がない取り組みです。学生たちは、防災の心構えを学びながら、さまざまな働き方について理解を深めていました。
特別授業が行われたのはキャリア特別実習(1~4年、総合経営学部・社会学部・ソフトウェア情報学部)と、メディア論(2年、社会学部)です。教室とNHK仙台放送局、さらに青森大学東京キャンパスをZoomで結ぶハイブリッド形式で行われ、合わせて約80人が聴講しました。
NHK青森放送局の北向敏幸アナウンサーが教室で、阪神・淡路大震災と東日本大震災、2018年の西日本豪雨を契機に災害放送が見直されてきた経緯を振り返りながら「詳しく身近な地名を入れ、時には強い言葉で危機感を伝えるなど、避難行動を後押しする放送を心がけている」と強調しました。
また、同局経営管理企画センターの木村優也さんが、災害に関する最新の情報やニュース、川の水位確認などができる「ニュース・防災アプリ」の使い方のコツを解説し、アナウンサーの斎藤希実子さんが動画や画像の投稿アプリについて紹介しました。
さらに、「地域社員」としてNHK仙台放送局で働く西村公花さん(弘前市出身)が、地域を固定してさまざまな仕事を担当しながら働く地域社員の採用制度や働きがいを説明しました。
学生たちからは「自分や身の回りの方々を守るアプリを知ることができて参考になった」、「早速、ニュース・防災アプリをスマートフォンに入れてみた。講話を通して防災意識が高まった」といった声が上がっていました。