青森大学×SDGs 「森に向き合う授業で、「SDGs」を考える。 〜青森大学総合経営学部 経営学演習(佐々木ゼミ)〜」

  • 2021年8月4日
  • SDGs

森に向き合う授業で、「SDGs」を考える。 〜青森大学総合経営学部 経営学演習(佐々木ゼミ)〜

青森山田学園は、市内沢山に73haの山林を所有している。20数年間にわたり十分な整備をせずに放置されていた。2017年度から毎年「経営学演習2年佐々木ゼミ」の授業の中で森林整備を行なっている。この授業をきっかけに学生と森林に向き合い、地域の循環する森林資源を活かし、SDGsを意識した林業経営を学んでいる。青森県林政課の協力を得て、行政が取り組む林業政策と林業経営を学ぶために座学と演習を行なっている。座学では、これまでの国の林業政策と現在の青森県の林業政策の現状を理解し、演習では沢山の森でチェーンソーの基本操作を体験し、立木を安全に伐倒する方法を学んでいる。森林の現場で森林資源の循環と森のあり方を感じ〝SDGs〟を深く理解し、これからの林業経営について考察をしている。さらに、青森市内でSDGsを意識した社会的企業「woodrack ウッドラック」の経営を学び、薪ストーブを普及してCO2削減(カーボンオフセット)に貢献する事業の取り組みを理解した。半世紀前までは、日本では当たり前だった薪や薪炭などエネルギーは森から供給していた。近年ではエネルギー自給率が1割にも満たない。90%以上は海外に依存している。その輸入金額も20兆円を有に超えている。

地球温暖化を加速していると言われているCO2。これは化石燃料から排出されるものをさし、薪や木質ペレット燃料などからのCO2はカウントされない。青森県は冬季には厳しい寒さがあり、多くの家庭は暖房や給湯に灯油を使用している。全国の県庁所在地での市民一人当たりの灯油の消費量は青森市が日本一である。このことを知った学生は、足元にある地域の循環できる森林資源について思いを深めた。演習により、森の入り口と出口戦略としての森林資源のエネルギーの地産地消を実現するための企業活動を知る授業となっている。


4.質の高い教育をみんなに7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
15.森の豊かさも守ろう
17.パートナーシップで目標を達成しよう

総合経営学部長 教授
観光文化研究センター長
佐々木豊志
■研究領域
野外教育、冒険教育、環境教育、事業構想学
■担当科目
経営基礎演習、経営学演習、グローバリゼーション論Ⅰ~Ⅱ プロジェクト演習、保健体育科教育法Ⅳ、地域貢献基礎演習
■著書・論文
・「環境社会の変化と自然学校の役割」(みくに出版)2016年12月
・「環境教育辞典」執筆担当項目(野外教育・冒険教育・Cゾーン)(教育出版)2013年2月
・「震災体験から立ち上がりESDを実践する自然学校」 (日本環境教育学会誌 環境教育 Vol.23-3)2016年3月
個人ウェブサイト:https://sasakitoyoshi.com/
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