青森市議会が、議会報告、そして市民と議員の意見交換を行う「議員とカダる会」が11月6日、青森大学で開かれました。青森キャンパスの学生約30人とむつキャンパスの学生約15人が、市議会文教経済常任委員会の工藤健委員長ら市議8人と、議会と若者をつなぐ方法や今後のまちづくりの在り方をめぐり意見交換しました。
「議員とカダる会」は2015年度からワークショップ形式で、市内各地で開催されてきました。本年度は第1回が5月に市内の市民センターなど3個所と青森中央学院大で開かれ、11月5・6の両日、第2回が青森大学と2市民センターで開かれました。
青森大学では、総合経営、社会、ソフトウェア情報の3学部の1~4年生が履修する合同授業「キャリア特別実習」の一コマとして、就職や地元定着、主権者教育を考える一連のカリキュラムの中で行われました。
テーマは「市議会と学生の距離を近づけるには」そして「どんな青森市/青森県をつくっていくか」。学生からは冒頭、「若者とひとくくりにせず、1人1人がみんな違った人間であることを考えてほしい」、「暮らしに忙しくて市議会選挙に行けず距離が開いている現状をどう考えるか」といった提起がありました。
意見交換では冒頭、「大学生に限らず、中高生も交えた語り合える場所を、大学に限らずつくっていくべきではないか」、「選挙に行くよりも自分の生活を優先してしまう状況をどう考えるか」といった提起がなされました。また、「学生は自分の暮らしを安定させるの精いっぱいで、暮らしについて考える余裕がない」という本音が漏れ、全国にわたる転勤経験がある市議からは「自治体によって政策や市民への特典が異なる。自分の暮らしに大切なこと、を基準に考えてみては」などの回答がありました。
その後、市民としての誇り(シビックプライド)の在り方、地域ねぶたなどの祭りが持つ効用、雪を地域資源としてどう考えるか、といった多岐にわたる論点をめぐって活発に意見を交わしました。
工藤委員長は「大学生含め若い方々との定期的な意見交換の場を設け、政策形成に結びつけるしくみづくりが必要」と話していました。