青森大学と青森西高校の高大連携事業の一環として、青森大・櫛引研究室と同校は11月22日、「おもてなしフォーラム」を開きました。青森西高校のリアル会場とZoomの会場を結ぶハイブリッド方式で実施し、同校と交流のある北海道長万部高校の生徒たちも参加。一般社団法人・信州いいやま観光局の大西宏志さんのオンライン講演「雪国の新幹線駅のおもてなし」に耳を傾けました。
フォーラムは、青森学術文化振興財団の助成事業「新青森駅・青森駅を核とした市民協働の場づくりおよび情報発信の強化に関する研究・実践」の一環として開催しました。リアル会場に青森西高校の「青西おもてなし隊」隊員23人とJR東日本の工藤冨士雄新青森駅長、盛岡支社社員、住民団体「三内を美しく元気にする会」の中條資則会長ら、東横イン新青森駅東口の佐藤真奈美支配人が集まりました。また、Zoom経由で長万部高校の山田仁樹校長と生徒ら、長万部町役場、さらに国土交通省青森運輸支局、青森県交通政策課などが参加し、リアル・オンライン合わせて計50人が集いました。
フォーラムに先立ち、工藤駅長が青西おもてなし隊の1年間の協力に感謝状を贈り、副隊長の佐々木千束さん(2年)が隊員を代表して受け取りました。
大西さんは、北陸新幹線・飯山駅(長野県飯山市)を中心に9市町村が連携する「信越自然郷」の活動を紹介しながら、情報の収集・発信について「常に最新の話題や情報の収集を図る」、「お客さまとの会話で自然にニーズを聞き出す」、「広域的な情報収集の体制を整える」、「手にした情報は職員間で共有し、魅力的な情報として広く発信する」といったポイントを解説しました。
また、コロナ禍の中での取り組みについて、感染拡大防止対策の徹底や安心感の提示に加えて、「今は来られない方々への景色のお裾分け」として、SNSでの情報発信に努めていたことを紹介していました。また、「家族など身近な人と、ありがとう、というあいさつを交わすことが出発点」と強調しました。
参加した西高校生らは「リゾートしらかみなど地元の魅力ある鉄道を紹介したい」、「家族ときちんとあいさつするところから始めたい」、「できないことを考えず、できることを考える、イエスという発想から始めることが大切だと分かった」と感想を語っていました。