Q&A


2006年

9月8日(金)

神奈川県 K.M様より風車のブレーキについて質問

K.M

はじめまして。神奈川県の会社員でK.Mと言います。藤井先生のホームページを拝見させて頂きました。風車のブレーキについて教えて頂きたいのですが。風車の出力を短絡(ショート)するとブレーキが掛かると言うことなのですが、私は機械屋なので良く、これが理解出来ません。かみくだいて教えて頂けないでしょうか。

当方は実験設備として最初にウインドパワー製のFK1000と言う機種を使っておりましたが、羽と尾翼が折れて破損し使用不能になりました。そこで、もう一つあった別の設備の神鋼電機製WG16ー20の風車(ジャイロミル型)の部分だけを使用して、ウインドパワー製のFK1000の発電機の部分を縦置きに変更して互いにチェーン/スプロケットで合体させ使用しておりましたが、これも羽が強風で壊れてしまいました。羽を交換して、遠隔操作のブレーキを思案したいのですが、そんな時に先生のホームページを見つけました。

当方使用のウインドパワー製のFK1000の発電機でも風車の出力を短絡(ショート)するブレーキをかける事が出来るのでしょうか。(FK1000は三相永久磁石発電、バッテリ蓄電方式、最大出力1500W)以上、お忙しい所、申し訳有りませんが、御教授頂けないでしょうか。

Fujii

ご質問いただきました件、私の説明が正しいかどうかちょっと自信がないところもあるのですが、次の様に考えています。

まず、モータと発電機は本質的に構造は同じです。磁場の中でコイルに電圧をかけて電流を流すとコイルに電磁力が発生しトルクとなって回転します。これがモータです。

逆に外から風力、水力、蒸気によるタービンの回転力などを利用してコイルを回転させると、コイルを横切る磁力線の数が変化しますので、コイルに誘導電圧が発生し電流が流れます。これが発電機です。

界磁に電磁石を使うか、永久磁石を使うか、ブラシのある直流機か3相の交流機であるかは、構造が少し異なりますが、本質的には同じだと思います。

モータを回すと磁場の中でコイルが回転するわけですからコイルには誘導電圧が発生します。誘導電圧はコイルを横切る磁力線の変化を妨げる方向で、加えた電源とは逆向きで逆起電力となります。無負荷では印加電圧と逆起電力が釣り合うところで回転数が一定になります。

発電機の場合もコイルの回転によって誘導電圧が発生しますが、これはコイルの回転を止める方向で逆起電力になるはずです。逆起電力による電流を直接利用したり、蓄電池を充電するのに使えます。

ここでコイルの両端、すなわち出力をショートするとどうなるでしょうか。コイルの抵抗やインピーダンスがなければ、電流が無限大になりコイルを逆向きに回転させようとする力、すなわちブレーキが最大になるでしょう。出力をオープンにすると電流が流れませんので、ブレーキはゼロです。

ある本にはコイルをショートすると負荷を無限大にしたことになるので回らない、すなわちブレーキがかかると書いてありました。ちょっと説明不足な気がします。

以上ですが、いかがでしょうか。3相交流でも、出力は整流されて2相の直流になっているはずです。これをショートしてブレーキの効果を確かめてください。


2002年

8月13日(火)

群馬県 堀口様より質問

Q「ホームージを興味深く見せていただいております。某小学校で屋上(4階の上)に小型風力発電機を設置し、2階にある環境学習室に有る、ランプ・ラジオ等に送電する。という、事業を計画しており、それに係る小型発電施設一式を購入設置したいと思っております。そこで質問です。青森大学でも設置している小型風車FM910には、ブレーキ機能が付いていませんが、住宅街の学校に設置した場合又は台風の時など問題はないのでしょうか。」

A風車の出力を短絡(ショート)するとブレーキがかかります。カタログに許容最大風速72m/sなどと書いてあるので、大学でも当初ブレーキをつけなかったのですが、これが失敗でした。現在は切換えスイッチ(双投型ナイフスイッチ)で通常は出力をバッテリー側にし、強風時はバッテリーから切り離し、出力をショートしています。」

Q推奨バッテリーは、100Ah程度と有りますが、これで大丈夫なのでしょうか。」

A電圧は12Vと24Vが選択できますが、12Vとすると100Ahは1200Whです。出力は風速5m/sで20Wですから、60時間で満充電になります。使いながら充電するのでしょうから、100Ahで充分でしょう。ただし9m/sになると60Wですから、20時間で満充電になります。過充電防止装置、過放電防止装置は必要です。」

Q取り付け支柱の高さはどの程度必要なのでしょうか。」

A高い方が良いのですが、3m位でしょうか。安全面から大人が手を伸ばしてもブレードに手が届かない高さが必要です。」

Qバッテリーの逆流を防ぐには、どうすればよいでしょうか。」

Aダイオードを入れます。ただし、風車発電機の整流回路にダイオードが入っていますので通常は不要です。」

Q屋上への児童の立ち入りは禁止されているとのことですが、特に注意を要する事が有りますか。工事には、どんな注意が必要ですか。導線は太さ等に注意が有りますか。」

A設置場所ですが、屋上は建物の影響で風が乱れており、風下に設置すると風向が不安定で、ほとんど発電しません。通常は西風の方が多いので、風上になる建物の西の端に設置するのが良いでしょう。導線は5mm平方位の太いものを使います。12Vより24Vの方が電流が少なくなるので、細い線が使えます。電気の配線工事は電気工事店に依頼されると思いますので、ご相談ください。大学では6階から1階に送っていますので、インバータで交流の100Vに変換しています。」

Q先生のホームページによりますとFM910は、その耐久性に置いてはお墨付きが有るようですが、住宅地の学校の屋上というと、少し心配な気もします。また、音はどうでしょうか。設置に特に注意が必要なことは無いでしょうか。」

A音が気になるようでしたら風の強い日はブレーキをかけてください。太陽電池と異なり風車は可動部分があるのでネジが緩んでいないかなど定期的に点検が必要です。異常な音がしないかなど、毎日、風車に目を配る責任者を置くのが良いでしょう。現在、大学では手動でブレーキをかけていますが、自動化する回路を製作中です。時間的に余裕ができたらホームページでも紹介したいと思っています。」

8月21日(水)

兵庫県の中学3年生 M.K君より質問

Q風力発電について調べようと思って検索していて先生のサイトにたどり着きました。風車の写真がきれいでびっくりしました。中学生のぼくには難しいことも多いのですが、風力発電や太陽光発電についてわかりやすくまとめてあるので参考になります。

実は、学校の総合学習で環境に関することを調べているのですがぼくは、クリーンエネルギーとしての風力発電を取り上げることにしました。

8月24日に夜行列車で大阪を発ち、立川、仁賀保、襟裳岬、稚内、幌延、手塩、羽幌、苫前、留萌・・・と6泊7日で風車を見て回る予定です。

そこで質問ですが、・どんな点に注目して見て回ったら良いか?・どうしてほとんど3枚羽なのか?お忙しいとは思いますが、教えていただけませんか?よろしくお願いします。

A「メールを有難う。今、大学に戻って来たところです。今夜の夜行ということですが、もう出発されましたでしょうか。メールは外でも読めるのですか。間に合わないかもしれませんが、簡単にご返事します。

風力発電は風の強いところでないと効率が悪いので、丘の上や海に面したところ、障害物の無い所に建っているはずです。たくさん並んでいる時は風車の配置や間隔にも注目してください。地図の上に風車の立っている場所の印を付けて、どんな場所が選ばれているか調べてください。

枚数を増やすと建設費がかかります。1枚羽の風車もあるようですが、バランスをとるため反対側に重りをつけています。3枚のものが、停止している時にも安定で良いのだと思います。

10月5日(土)

内橋正弥君よりメール

Masaya

下北地区風力発電所見学会の様子をアップしておられましたね。きれいな画像ばかりでよくわかりました。ぼくも行きたかった所なので、うらやましいです。ビックリしたのは、ブレードの先端が90°回転している写真です。ぼくが見てきた風車も全部、先端が回転するようになっているのですか?高い所にあるので全然わかりませんでした。

Fujii

航空機から目立つ様にするため、ブレードの先端を赤くぬってある風車がありますが、その部分がすべて回転するわけではありません。回転するのはNEGミーコン社製の風車です。風車は回すより止めるのが難しいといわれています。

野村先生の本の写真をよく見てください。風の方向に対してブレードの角度(ピッチ角)が異なっていますね。回す時にはブレードの面に風がたくさん当たる様になっています。風が強すぎて危険な時は、ブレードの面を風と平行にして風を逃がします。本の写真で苫前の風車をよく見ると、ブレードの後端(薄くとんがった方)が風上を向いています。たくさんある風車群で左の方に風車を真正面から見ているものがあるでしょう。ブレードが細い線の様に写っていますね。風を逃がしているのです。この写真では風車は全て停止していると思います。

ではブレードのピッチ角を変えられないミーコンの風車はどうするのでしょうか。風の強すぎるときはローター面(ブレードが回転する面で回転軸に直角)を回転して風と平行にします。こうするとブレードに風が当たる面積が小さくなりますね。円板を真横から見た状態です。100W程度のマイクロ風車もローターを横に向けたり、上に向けたりして強風から守ります。

ミーコン風車の先端の90度回転する部分は補助ブレーキの働きをします。ナセルの中に回転軸を押さえるディスクブレーキもあるそうです。本の写真で沖縄県平良市の風車は右から2番目の風車のブレード先端が回転しているように見えますが、いかがでしょうか。平良市の風車は250kWのもの2基が三菱重工製、400kWのもの3基がデンマークのミーコン製です。

Masaya

ぼくの質問に詳しく答えて下さってどうもありがとうございました。最初は、難しいなと思いましたが、今日届いた野村先生の本を広げながらゆっくり先生のメールを読んでいくとよくわかるようになりました。むしろ「なるほど〜」とだんだんおもしろくなってきました。東北・北海道でたくさん見てきましたが、そんなことは全然知らなかったので、もし知っていたらまた違う見方もできただろうなと思います。

> 本の写真で沖縄県平良市の風車は右から2番目の風車のブレード先端が 回転しているように見えますが、いかがでしょうか。

先生は、本当に細かいところまで観察しておられるのでびっくりしました。ぼくもこれからは、ブレードのピッチや先端にも注意して見ていきたいと思います。ありがとうございました。

10月9日(水)

佐世保工業高専のK.I様より質問

Q家のすぐ近くの山小屋に風車を設置します。そこでこだわりたいのがデータを小屋から家まで送信することなんです。良い方法はないでしょうか。」

A無線でデータを送るには免許も必要です。山小屋にパソコンを置いて発電データを取り込み、これをWEBサーバーにします。そのデータを家からインターネット経由で読むという方法はいかがでしょうか。」

11月30日(土)

T.N様より質問

Q金網均先生の「風力発電機製作ガイドブック」を見ながら自転車のホイールを利用した風車を作っています。分かりにくいところは、自転車のダイナモから+と−の線を出したいのですが、豆電球につながる線が一本しか出ていません。どうやって充電池のほうへつなげばよろしいでしょうか?今ある一本の線だけで充電できますか?」

A「1本はどこから出ていますか。たぶん中心部に端子があって、そこから出ているのではないでしょうか。 その場合、ダイナモのボディー(ケースの金属部分)がマイナス(アース側)になります。リード線をボディーに巻きつけてマイナスにしてください。」

T.Nボディーがマイナスとは驚きました。さっそく作ってみます。」

12月4日(水)

相模原のS.I様より質問

Q私は趣味で風力発電に興味を持ち、手始めに手作りのガーデンライト(通販の超高輝度LED使用)をハイブリッド発電で点灯させております。充電回路・過充電回路・過放電回路についてなかなか良い本がなくて困っております素人がわかりやすい本をご存知であればご紹介いただけませんでしょうか。」

A「桑野幸徳、武岡明夫編著、太陽電池活用ガイドブック、 パワー社、1990年発行、定価2000円の122ページに出ている回路が参考になります。」

12月12日(木)

徳島のK.S様より質問

K.S コンパネ一枚(90cm×180cm)を5m/secの風に垂直に立てるとどれくらいの力を受けるか知りたいです。」

Fujii風の力は1/2かける抵抗係数かける面積かける空気密度かける風速の2乗です。今の場合、面積は約2平方メートル、板の空気抵抗係数も空気密度も約1、ですか ら、 1/2*1*2*1*5*5=25ニュートンです。重さで表すと2.5kgです。風速10m/sでは、この4倍で10kgになります。」

K.S台風の強風時でも充電できるようにではできないものでしょうか?台風時の問題というのは電圧の問題なのでしょうか?アンペアの問題なのでしょうか?」

Fujii風車は回すより止めるのが難しいといわれています。大型風車はブレードの角度を変更して回転数を一定にします。 小型風車では高速でぶんぶん回りますから、かえって危険です。刃物を振り回しているようなものだといわれます。 このため故障も多いです。

大型風車は風速計で風をみて、25m/sを超えると、ブレードを 風と平行にして、また、ディスクブレーキもかけて風車を止めます。 小型風車は、自動的にブレードの回転面が上を向いたり横を向いたりして風を逃がします。ブレーキがないので、 出力をショートして負荷を大きくし、回転を止めたりします。

では、台風の時に運転すると有利でしょうか。 風圧は風速の2乗に比例します。風速10倍では風圧100倍です。 ただし頑丈な風車が必要です。発電量は風速の3乗に比例しますので1000倍発電できます。 しかし、台風は1年に1回あるかないかです。このため、 風車の設計では、風速の分布を調べて、どのあたりの風速を狙うと結果として発電量が最大になるかを考えます。」

K.S いまは風力発電のことで頭がいっぱいです。念ずれば通ずと申します。いまでも僕の頭の中では大きな風車が回っています。その風車に名前までつけています(大笑い)。青森はいいですね。きっと良い風が吹くとおもいます。」


2001年

4月20日(金)

不二総合コンサルタント 開発課 T様より質問

Q私は、建設系の仕事に従事している者ですが、業務の中で風力発電及び太陽光発電について基本的な情報入手を行っております。そこで質問があるのですが。各発電に対する情報がHPでいくつか紹介されていますが、その中で疑問点が出てきました。

「○○W発電が可能です」と説明されているのですが、これは1時間当たりの発電なのか、最大瞬間発電なのかが理解できません。また、この2つの状態においてバッテリーに蓄電する場合、1時間当たりの場合にはそのまま1時間に○○W蓄電されると解るのですが、最大瞬間発電の場合にはどのような形式で蓄電されていくのですか。以上の初歩的な質問なのですがご説明お願い致します。

Aご質問いただきました点にお答えします。W(ワット)は電力、仕事率、パワー、出力などを表す単位です。これに対して、エネルギー(仕事)の単位はJ(ジュール)とかcal(カロリー)です。1Wは1秒間に1Jのエネルギーを出している、または1Jの仕事をしていることです。

従ってW(ワット)に時間を掛けるとエネルギーすなわち仕事の量になります。たとえば1キロワット(1kW=1000W)のストーブを1時間つけると、1kWh(1キロワット時)の電気を使ったことになります。このとき電気代は約20円です。電気の単位として一般にkWhを使いますが、これをJ(ジュール)で表すと、1時間は3600秒ですから1000W×3600s=3,600,000Jとなります。

もう一度繰り返しますと、W(ワット)とWh(ワット時)、kW(キロワット)とkWh(キロワット時)は別の単位です。W、kWは電力、Wh、kWhはエネルギーの単位で、電気の場合は電気の使用量あるいは発電量をあらわします。たまにカタログなどでWとWhを間違って使っている場合がありますのでご注意ください。

太陽電池や風車の定格出力として100Wとか500Wと表示されているはずです。定格出力とは、太陽が全面に当たっているときや、風速10m/sのときの出力です。最大出力と考えてもまちがいではありません。

定格100Wの太陽電池で晴れた日に8時間発電すると800Whの電気が得られます。これを蓄電池(バッテリー)に貯めておけば、夜に100Wの電灯を8時間、あるいは800Wのストーブを1時間つけることができます。

風車の場合は、風速が変化しますから、出力も刻々と変化します。出力を時間で積分するか、出力の平均値に時間を掛けたものが発電量になります。大事なことは、予想される発電量に合わせて十分に大きな容量をもった蓄電池を用意しないと、過充電になって、あるいは使いすぎると、過放電になって蓄電池をダメにしてしまいますので注意が必要です。

たとえば蓄電池の容量は12V、50Ahなどと書かれています。電圧かける電流は出力(W)ですから、この場合、12V×50Ah=600Whです。これを100Wで充電すると6時間で満充電になります。以上、分かりやすく書いたつもりですが、いかがでしょうか。ご不明の点があれば、メールをください。


2000年

1月24日(月)

秋田大学のT.S様より質問

Qソーラーパネルについてなのですが、冬場の設置角を50度にしているのは、雪を落とすためなのですか?それとも、別に理由があるからなのでしょうか。

Aお問い合わせのメールを頂き有難うございます。ソーラーパネルにいつも垂直に太陽が当たるのが最も効率が良いわけですが、太陽追尾装置をつけるのは、かえって費用がかさみますので、家庭用など一般には屋根に固定して使います。一年中固定のばあいの設置角度はその場所の緯度と同程度にするのが良いと思われます。私の所では少し効率を上げるため、春と秋に角度を変更して、夏は緯度マイナス10度の30度、冬は緯度プラス10度の50度にしています。これですと冬は日が出て少し暖まると雪が滑り落ちるので、雪の多い青森では大変都合が良いです。」

3月7日(火)

日本大学理工学部、環境科学研究会、T.F様より質問

 Q私達のサークルは地元の河川の再生・浄化に取り組んでいます。自作した浄化槽のクリーンな電源として太陽発電・風力発電のハイブリット発電を考えています。 そのために太陽発電・風力発電の発電量を測定してみたいのですが電圧計・電流計のつなぎ方がわからず、四苦八苦しています。そちらの研究室ではどのようにして発電量を測定しているのかもしよろしかったら教えてほしのですが。お願いします。

A浄化槽の電源とはおもしろいですね。電力は電圧と電流の積ですから、電圧と電流を測ればよいわけです。こちらでは発電機の出力を一度蓄電池に溜めていますので、電圧は12ボルトです。発電機の出力は12ボルトより高いです。電圧を測るには、端子の両端に電圧計を並列につなぎます。電流は電流計を出力の片方の線に直列に挿入します。

こちらでは電流を測るのに、出力の片方の線に直列に容量が20ワットで抵抗値が0.1オームのセメント抵抗を挿入しています。この抵抗の両端の電圧を測って、オームの法則(電流=電圧/抵抗)から電流を求めています。

ただし、容量の小さな抵抗に大きな電流を流すと、熱で焼き切れてしまいます。電流計を使う時にも電流計のレンジに注意して下さい。

また、これらの電圧はアナログ値ですからAD変換器でデジタル値に変換してパソコンに取り込んでいます。パソコンで電力値を積算したり、グラフを描かせたりしています。蓄電池の出力は直流約12ボルトですので、インバーターで交流100ボルトに変換してからミニ温室の照明に使っております。

4月12日(水)

秋田大学のT.S様より質問

Q 時々HPを拝見させてもらってます。電力の充電についての質問なのですが、ハイブリット発電ですと 電源が2つになり出力電圧なども違ってくると思うのですが、充電 用のバッテリーは風車用とソーラーパネル用に分けているのですか?

A分けてはいません。バッテリーは共用です。並列につないでありますので、電圧は12Vです。このため、3台の風車はすべて出力が12Vのものを使っております。もちろん風車が回っているときには12V以上出ますので、充電できるわけです。太陽電池パネルは開放電圧21.3Vのものですが、動作電圧はバッテリーの電圧と等しくなります。太陽が出ていない時や風の無い時には出力は0Vになりますので、バッテリーから逆流しないように、各々にダイオードを入れてあります。

11月24日

明星大学 理工学部 電気工学科 4年のM.K様よりメール

Q私達は風力発電と太陽電池の共同発電を目的とした研究をしています。しかし東京では風がよくても5〜7m/s程しか吹きません。これではメインの風力発電での電気をもらうことができていません。やはり立地条件が一番の原因だと思っています。そしてもうすぐ卒論の提出、卒研の発表をひかえているのですが測定が一向に進まず大変な事になっています。なにか良いアドバイスを頂けたらと思ってメールを書いてみました。

Aホームページを見てくださったとのこと、有難うございます。こちらでは小型風車を屋上に設置してあるのですが、近所から音がうるさいと苦情があり、このところ運転を止めております。東京では風がよくても5〜7m/s程しか吹かないとのことですが、3m/sくらいから回り始めるはずです。たとえば、風速計をにらんでいて、3、4、5、6、7、8m/sの時の発電量(出力)を読み取り、風速と出力の関係が予想通りになっているかどうか確かめるのはいかがでしょうか。また、これから風のエネルギーの何パーセントが発電に利用できているか、すなわち風車の効率も計算できると思います。

11月16日

一関高専 電気工学科のY.Sさんより質問

Q私は卒業研究として風に関する諸量の研究をしています。学校の屋上に小型の風車と太陽電池を設置して、風力発電システムを利用して様々な計測を行っています。その中で、私は風速関係の計測をしていますが、何を調べても全然わからない事がいっぱいあるので、意見を聞かせて頂きたいと思い、メールを送ります。1つは、1月から12月までのデータから晴れ、曇り、雨(雪の日は雨とみなす)の3つの項目を作り、平均風速を天気ごとに分けてまとめ、その平均を取りました。普通は雨の日が風が強いと思ったんですが、5月は雨の日、6,9,11,12月は晴れの日が一番、平均風速が高い値となりました。その理由が何故なのか、さっぱりわかりません。

2つめは、日中と夜間の風の吹き方の違いについてですが、風が吹く原理は太陽光によるものなので、夜間より昼間の方が明らかに風速が大きいはずなのですが、何故か月に2、3回は、夜間の方が風が強い日があるんです。これも何故だかさっぱりわかりません。時間が空いている時でいいので、ご意見お待ちしています。

Aお便り下さり有難う。天気と風速の関係、夜間と昼間の風速の比較など興味深い研究をされていますね。私は青森大学に来る前は、岩手県の三陸町で約20年、大きな気球を飛ばして宇宙の観測をしていました。

気球を飛ばすには風の弱い朝か夕方の凪(なぎ)の時をねらいます。上空に上がるとジェット気流(高度12km付近が最大で風速50m/s以上になることもある)という強い西風が吹いており、気球は、この風に乗って太平洋の方へ流されて行きます。ただし、夏は高度20km以上で東風が吹いており、いったん海のほうへ流された気球が陸地の方へ戻ってきます。冬は高度20km以上でも西風なので、気球はアメリカまで飛んで行きます。世界一周も可能です。

気球が地面を離れれば、風に乗って流されるので、いくら強い風が吹いても壊れませんが、地上で気球にガスを詰めるときに風があると、風にもまれて、薄いフィルム(厚さ20ミクロン程度のポリエチレン)が裂けてしまいます。このため風の弱い凪の時間をねらうのです。

三陸の気球基地は海の近くにあります。天気の良い日は、陸地が温められて空気が軽くなり上昇します。このため陸に向かって海から冷たい風が吹いてきます。夜になると陸地の温度はすぐに下がるのですが、昼間、少しずつ暖まった海水はすぐには冷えないので、陸地より海の方が空気が軽くなり、陸から海の方へ風が吹きます。これを海陸風と呼んでいます。

この海風と山風の勢力が等しくなる朝と夕方は、ほとんど風の無い凪の時間があるのです。日本が大きな移動性高気圧に覆われた天気の良い日は必ず凪がありました。しかし、三陸沖で低気圧が発達したときなどは、二三日風がやむことなく、びゅうびゅう吹いて、風のやむのを待っていたものでした。

西高東低の冬型になると日本海側では雪(青森も雪です)、太平洋側は晴れて北風が強くなります。梅雨の頃はしとしと雨で風の弱いこともあります。たぶん気圧の傾斜があまり大きくないのでしょう。このように風は気圧配置にもよりますので、天気の変化(晴、曇り、雨)と風の強さには、時間的ずれがあり、このずれの時間は季節によっても異なります。

今は、天気と風速の関係だけに注目されている様ですが、天気図を参考に気圧の配置(等圧線の間隔)も調べてみて下さい。おもしろい結果がでたら、私にも教えて下さい。


1999年

3月4日(木)

M.M様からのご質問

Q「大変興味深くHPを見せていただ来ました。簡単な質問ですがどのぐらいの風力があると、どのぐらいの風車が回転できるのですか?」

A「ホームページをご覧下さり有難うございます。風車のパワー(出力)は風車の断面積に比例しますので、プロペラの直径を2倍にすると、出力は4倍になります。また、出力は風速の3乗に比例しますので、平均風速が2倍の所に移すと、8倍の電力が得られます。従って、設置場所の選定が重要になります。家庭用では直径1.5m程度が扱いやすいでしょう。風速10m/sのとき300W程度の発電が可能です。風速5m/sですと、この8分の1で40W以下になります。風探偵団のページには、個人の風車設置レポートや風に関する種々の情報があり、大変約に立ちますので、お勧めします。また、安川商事のホームページには風車のカタログが出ています。」

6月12日(土)

同志社大学のM.M様より質問

Q「今年4回生となり、風力発電に興味を持っています。1997、1998年の太陽光発電の1日の発電量が0になってるところがありますが、なにが原因でしょうか?単に縦軸のスケ−ルが大きすぎて表示されなかったのか、もしくは雪をかぶって発電しなかったのか、とても気になりました。」

A「風と太陽」のページを丁寧にご覧下さり有難うございます。発電量0の理由をはっきり書いておらず申し訳ありません。今年の発電量をまだグラフにしていないので数値を眺めてみました。1月にパネルに雪が積もって発電量が0の日が4日ほどありました。しかし、この間、風は吹いており風車の発電量は0ではありません。その後、雨や曇りで太陽電池の1日当たりの発電量が5Wh以下の日も見られましたが、0の日はありませんでした。1997年と1998年のデータは丁寧には見直していませんが、0になっているのは主にデータの取れなかった日(欠測)です。原因はプログラムを修正していたり、停電の後、二三日パソコンを再スタートさせていなかったりということです。風車にも雪は積もりますが、風が吹くと雪が落ちますので太陽も風も発電量がすべて完全に0という日は殆ど無いと思います。また何か疑問点があればお知らせ下さい。」

11月7日(日)

日韓翻訳センター 開発室 Y.A様より質問

Q廃棄大型自動車用ダイナモ、或いはセルモーター、オルタネーター等を再利用し、ハイブリット発電に適応する場合の泥臭い制御&生産技術に付いての公開資料がありましたらお願い出来ませんでしょうか?

Aオルタネーターを利用した風力発電機の製作に関しては、小型風車ハンドブック、牛山 泉、三野正洋共著、パワー社、3,800円を参考にされるのが良いと思います。

12月17日(金)

京都大学大学院エネルギー科学研究科 宮沢研究室 T.N氏よりメール

Q「風と太陽」というホームページを見ました。当研究室でも,屋上に風力発電と太陽光発電を設置しようと考えております。用途としては,教育・研究用ということになります。情報系の研究室なので,エネルギー情報の社会への発信という位置づけで,とりあえず設置してみようということで考えております。設置するにあったての問題点とかどこのメーカーの風車がいいのか等,ご助言を頂けたらと思います。

A「ホームページをご覧下さり有難うございます。種々のメーカーの風車の性能を比較するという意味もあり、これまでに日本製(鷹羽科学)、英国製(マーレック)、米国製(ウインドパワー)を運転してきました。

鷹羽科学のミニ30型は、小型であるため強度が十分高く、強風に対する保護機構無しという設計ですが、プロペラが遠心力で飛んでしまいました。但しメーカーの対応は良く、無償で修理してくれました。もちろん大型のものには保護機構がついています。

運転日誌にも書きましたように、ウインドシーカーは上方偏向式保護機構のスプリングが折れたのが原因で、約1年で壊れてしまいました。最近、ゼファー風車も破損しました。運転を始めてから約半年です。破損の原因は、鉄パイプ製のポールと風車本体を連結している振動防止用のゴム製カプラーが、パイプから抜落ちそうになったからです。

英国製のウインドチャージャーは、もう5年になりますが、健在です。

いずれもカタログには耐風速50m/sなどと書いてありますが、信用出来ません。現在、風車は6階建ての建物の屋上に設置してありますが、建物にぶつかって吹き上げる風が、ウインドシーカーとゼファー風車の破損の一因になっていると考えております。

最近、千代田デイムス・アンド・ムーア(株)が「小型風力発電システムの設置実態調査」をまとめましたが、それによりますと、やはり小型風車ではブレードに関するトラブルが最も多い様です。

なお、(株)ソーラーシステム研究所発行の季刊誌、「ソーラーシステム」のNo.76(1999年、春号)には特集で風力発電システムが取り上げられています。大変良くまとまっており、風車選定の参考になると思います。」


1998年

10月9日(金)

三井物産 F様からのご質問

Q「小生は三井物産で情報戦略策定を担当する部署にいるのですが、一方で沖縄振興プロジェクトのメンバーでもある関係から環境問題に関心を持ち始めた次第です。

教えて頂きたい点は、風力発電のプロペラの形状です。飛行機のプロペラのような形状のものしか目にしないのですが、あれでは家庭用では如何にも危険で、大型過ぎるように思います。他の形状はないのでしょうか、もし無いとすると何処に問題があるのでしょうか。」

A「風車には大きく二つのタイプ、抗力型と揚力型があります。抗力型は風が羽を押すものです。ロビンソン風速計では、お椀が回っていますし、最近、ガソリンスタンドの入口などの看板として、S字型にカーブした板がくるくる回っているの目にすることがあります。これらは風が羽を押しているので風速より速く回ることはありません。これに対し、揚力型は羽の揚力を回転力に変えるもので、風速以上のスピードで回転します。羽の面積が小さいほど速く回ります。オランダの風車や、アメリカの牧場や農場で見かける羽のたくさん付いた風車は、比較的ゆっくり回り、プロペラ型のものは高速で回りす。当然、近付くと危険ですが、発電機を効率良く回すのに適しています。一方、オランダ風車の様に低速回転のものは力が出るので、水を汲み上げたりするのに適しています。

風車のパワー(出力)は風車の断面積に比例しますので、プロペラの直径を2倍にすると、出力は4倍になります。また、出力は風速の3乗に比例しますので、平均風速が2倍の所に移すと、8倍の電力が得られます。設置場所の選定が重要な所以です。

家庭用では直径1.5m程度が扱いやすいでしょう。風速10m/sのとき300W程度の発電が可能です。風速5m/sですと、この8分の1で40W以下になります。」


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