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2017/03/23 (木)

最新情報 2017/03/23 (木)

情報処理学会全国大会で学生・教員が発表

3月16日(木)-18日(土)に名古屋大学で開催された情報処理学会全国大会で、ソフトウェア情報学部の学生と教員がそれぞれ発表を行いました。発表を行ったのは、ソフトウェア情報学部3年・加藤秀斗くん、小久保温准教授です。

加藤くんは、株式会社リンクステーションと連携し、ソフトウェア情報学部と社会学部の教員の指導のもと、4年生の新宅伸啓くんと一緒に発達障害の児童の生活の指導アプリを開発しました。そして、発達障害の子どもが放課後に通って指導を受けている、弘前市の福祉法人・光の岬(さき)福祉研究会のご協力により、4人の児童を対象に、12月からおよそ3ヶ月間、実証実験を実施しました。

アプリでは、施設のスタッフがそれぞれの児童に合わせてその日に取り組む課題を設定し、児童が来所するとアプリを使って一緒に確認します。そして帰るときに、課題がどのくらいできたかを、スタッフと児童が一緒に確認します。課題ができるともらえるポイントを使って、ロボットのパーツをもらって組み立てていく、ゲームを楽しむことができるようになっています。ゲームは桃太郎をモチーフとしたデザインになっており、お供のイヌ・サル・キジのロボットを組み立ててコンプリートを目指すストーリーになっています。

児童の反応は大変よく、アプリを入れたタブレットを「桃太郎パッド」という愛称で呼ぶようになったり、来所する際の楽しみとなり、大学側の予想をはるかに上回るペースで活用されました。また、保護者が児童の状況を見ることができるしくみも作りました。

今回の学会発表では、どのような発達障害の児童を対象にしているのかという質問や、施設の人・児童・保護者の3者をつなぐ取り組みとなっていて、実際に長期間使用できているところがよいというコメントをいただきました。


小久保准教授の発表は、アンケートなどの社会調査をインターネットで行うときの課題を調べたものに関するものでした。この研究は、社会学部・澁谷泰秀教授、秋田県立大学・渡部諭教授、奈良大学・吉村治正教授らとのこれまでの一連の研究の一つです。インターネットで社会調査を行うと、郵送で調査用紙を送付して回答してもらった場合と傾向が異なると言われています。それはインターネットで回答する人はインターネットをよく利用する人だったり、インターネットを使うことによって紙に書く場合と異なったことを回答してしまう可能性があるのではないかと言われていました。これは、従来のインターネット調査が、インターネットで回答を呼びかけたり、調査会社に自分から登録している人を対象に実施されたものが多いからかもしれません。そこで、成人から無作為に調査対象者を選び、社会調査への協力をお願いし、その理解が得られた場合に、インターネットか、郵送で質問紙に回答していただけるように依頼するという研究を続けています。

これまで、回答が得られた割合、インターネットの場合には更に回答に使用した機器、回答にかかった時間などの分析を行ってきました。今回の学会では、回答内容を比較し、インターネットと郵送で質問紙に回答した場合で異なるが、年齢層ごとに比較すると異ならない。つまり、対象者を無作為抽出して調査を依頼した場合、インターネットと質問紙で回答内容は異なるが、それは回答者の年齢層の違いによるものではないかということが示唆されたことを発表しました。会場からは、研究内容に興味を持った、継続して調査した場合に年齢の高い層の傾向が今後どうなっていくか興味深い、地域性を知りたいというコメントなどをいただきました。

加藤 秀斗・角田 均・小久保 温・新宅 伸啓・田中 志子・工藤 雅世・坂田 令、5ZC-05「発達障がいを持つ子供の生活支援のためのWeb+Androidシステム」、情報処理学会第79回 全国大会 (名古屋大学)、2017年3月17日
小久保 温・澁谷 泰秀・吉村 治正・渡部 諭、6F-03「社会調査における郵送による質問紙とWebアプリケーションの比較」、情報処理学会 第79回 全国大会 (名古屋大学)、2017年3月18日